2025/4/12

今回は、製造業に関わる方にとって、これからますます無視できなくなる「サイバー攻撃」についてお話しします。
工場のIoT化とともに高まるリスク
ここ数年で、工場のIoT化やデジタル化が進み、生産現場でもネットワーク接続された機器やシステムが当たり前になってきましたね。
その一方で、こうした動きに伴ってサイバー攻撃のリスクも急速に高まっているのが現状です。
特に最近では、単に一社が被害を受けるだけでなく、取引先などへも影響が広がる「サプライチェーンを介した攻撃」が問題になっています。
つまり、自社だけではなく、連携している企業全体が巻き込まれる危険性があるということ。
だからこそ、規模の大小に関わらず、サプライチェーンを構成するすべての企業で、しっかりとしたセキュリティ対策が求められているのです。
経産省が解説書を公表!工場セキュリティの“第一歩”に

こうした背景を受けて、経済産業省は、主に工場をもつ中小製造業の経営層や、セキュリティ担当者の方向けに、
「工場セキュリティの重要性と始め方」という解説書を策定し、2025年(令和7年)4月11日に公表しました。
これは、「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」を、現場でも理解・実践しやすくするためのガイド的な位置づけの資料です。
ランサムウェア被害は中小企業の方が多い!?
驚くかもしれませんが、サイバー攻撃の中でも特に悪質なランサムウェアによる被害は、実は大企業より中小企業で多く発生しているというデータがあります。
そして、被害が多い業種として最も目立つのが製造業なのです。(IPA「中小企業におけるサイバーセキュリティの脅威と対策」より抜粋)

「うちは小さな工場だから関係ない」と思っている方ほど、実は狙われやすいというのが今のサイバー攻撃の怖さ。
だからこそ、こうした解説書やガイドラインを活用して、早め早めの対策を進めることが大切ですね。
まとめ
製造業の現場がデジタル化する中で、サイバー攻撃のリスクも確実に身近なものになってきています。
経産省の出している「工場セキュリティの重要性と始め方」は、専門的な知識がなくても読みやすく、最初の一歩として最適な内容になっています。
「自分の工場は大丈夫かな?」
そう思った方は、ぜひ一度目を通してみてくださいね。
将来のトラブルを防ぐ、大きな一歩になるかもしれません!